人との付き合いにおける礼儀

大塚マスジド 金曜日礼拝ホトバ 要約 (2018年6月29日)
―― 人との付き合いにおける礼儀 ――

あらゆる賞賛は、アッラーのもの。アッラーでなくして、人々が崇拝するものは存在せず、アッラーには共同者はないことを証言する。また、ムハムマドは、アッラーのしもべであり、使徒であることを証言する。

信者たちよ。全能のアッラーに心を寄せ、教えに従いなさい。
アッラーは、クルアーン・戦利品章において述べておられる。
「信仰する者よ、もし、お前たちがアッラーを畏れるならば、アッラーは、お前たちに識別する力を与え、お前たちの諸悪を消滅し赦して下される。誠、アッラーは偉大な恩恵の主であられる。」(8章 29節)
人間は、社会生活を営む生き物として創造され、他人と調和しながら付き合うことに喜びを見い出す存在である。アッラーは、クルアーン・部屋章において述べておられる。
「人々よ、われは一人の男と一人の女からお前たちを創り、種族と部族に分けた。これは、お前たちを、互いに知り合うようにさせる為である。アッラーの御許で最も貴い者は、お前たちの内で、最も主を畏れる者である。誠、アッラーは、全知にしてあらゆることに精通なされる。」(49章 13節)
互いが知り合うい、付き合うことによって、そこいには困難や混乱が伴わない訳がない。それ故、相手に心を開き、許すことが、ムスリムとしての良い心構え、態度ということになる。アッラーの御使いSAWは、次のように述べておられる。「誠に、交流し合い困難に出遭い我慢を体験するムスリムは、交流し合うことをせず、困難もなく我慢の機会もなく過ごすムスリムよりも優るのである。」 

信者たちよ。皆のお手本である御使いムハムマドSAWは、集団を結束させる為に個人同士の絆を作り上げるように教えておられる。具体的な手段としては、人に食べ物を振る舞うことと、挨拶を交わすことである。御使いSAW)は、次のように述べておられる。「イスラームにおける良い行いについてであるが、ムスリムたちは、貧しい者に食べ物を提供し、知り合いにも知らぬ人にも挨拶をすることが大事である。」 挨拶というものは、愛情、理解、許し合いを形にするものであり、御使いSAWは、次のように述べておられる。「ムスリムが出会い、挨拶し握手を交わすならば、アッラーは、彼らが分れる前に両者を御赦し下される。」 また、御使いSAWは、出会った者に挨拶をし、相手が分れの仕種をするまで去ることはなかったという。また、握手の為に手を伸べる者があれば、自らも手を伸ばし、相手が手を引っ込めようとするまでしっかりと握ったという。挨拶を交わす時には、微笑み、喜びを表明するに越したことはない。預言者さまSAWは、次のように述べておられる。「上機嫌で人に会うことが良いことであるのに、それが取るに足らないことであるとは思わないでほしい。」

信者たちよ。イスラームの社会道徳の一つとして、人が集まった時には、相応の振る舞いをすることの大切さに留意ありたい。集まったそれぞれが、良い結果を生み出すように皆が協調し合うことである。
至高のアッラーは、クルアーン・婦人章において次のように述べておられる。
「人々の密談の多くについて、そこに、良いものを見い出すことは困難である。ただし、施しや善行を勧め、あるいは、人々の間を執り成す目的の(為の密談)は別である。アッラーの御喜びを求めてこれを行う者には、われはいずれ、大きな報酬を与えるであろう。」(4章 114節)
預言者さまSAWが強調する良い振る舞いの一つには、集まりの中で誰かを除外するような態度をとらないということがある。預言者さまSAWは、次のように述べておられる。「三人の時には、二人だけがひそひそ話をしてはいけない。他の一人が傷つくからである。」 また、集まりの時には席を譲り合いなさいと教えておられる。
アッラーは、クルアーン・抗弁する女章において次のように述べておられる。
「お前たち信仰する者よ、集会の折に(来た人の為に広く)席をあけなさいと言われた時は、直ぐ席を作りなさい。アッラーは、お前たちの為に(十分な)席を与えられる。・・・」(58章 11節)
要するに、集会の折に、新たに人が来たら、快く少しずつ身体をずらして、席を作ってあげなさいということである。そして、預言者さまSAWは、集まりを終えて席を立たれる前には、「至高の御方、アッラーよ。あなたさまを賞賛します。あなたさまの他には崇拝する神がないことを証言します。あなたさまに御赦しを御願いします。悔悟した上であなたさまの許へ帰ります。」と祈願された。子供たちの関心の為に、両親は、大人の会合に子供たちを連れてゆくがよい。そこでは、祖父の時代から連なる伝統に触れることが出来るのである。そうした会合は、子供にとっての価値ある教育、本物の伝統に触れること、所属する集団を愛する心を知ること、そうした良い機会となるのである。

信者たちよ。社会的なつながりを強くする方法として、結婚その他の行事に合わせて訪問し合うという事がある。訪問するなら、適切な時間を選ぶことが大事である。相手の休養する時間に訪問するのは良くないし、相手の家の前では戸を開けて中が見えてしまう位置に立つことなく、静かにノックし、入る許しを願いなさいということである。預言者さまSAWは、次のように述べておられる。「他人の家を訪問する時には扉の正面からではなく、脇の方から近づきなさい。迎えられ許しがあったら入りなさい。それがないなら立ち去りなさい。」 それから、招待されて応じるならば、招待されていない誰かを連れて行って招待主を困らせてはいけない。預言者さまSAWが他四人と共に招待された時のことであるが、招待されていない一人を伴った。預言者さまSAWは、招待主に出会うなり、「私は五人の一人として招待されました。ところで、もう一人の者が一緒です。その者を入れて頂けるか、お断りになられるか、遠慮なくお申し出下さい。」と申し出られた。この時には、招待主は快く受け入れられたという。招待客は、食事を終えたら、主人や家族に迷惑をかけないように長居をせずに早々に退出するがよい。
至高のアッラーは、クルアーン・部族連合章において次のように述べておられる。
「・・・食事が終ったならば立ち去りなさい。とりとめない話の為に長居をしてはならない。・・・」(33章 53節)
こうした礼儀に適った振る舞いをすることで、仲間同士に愛が育まれ、親密さを増すのである。

信者たちよ。お付き合いにあっては、身分を弁え、身の程を知るということも大事である。預言者さまSAWは、「お付き合いでは、身分を考えなさい。」と述べておられる。即ち、両親には、敬意を払いなさいということである。話しかける時には丁寧に、側で見守りお世話しなさい。長老も同様であり、親切にし、時には身体を支えて上げなさい。また、子供や若者たちは、良く扱われ、指導されるべきである。そして、先生には、生徒に対する接し方がある。次のハディースを参照するがよかろう。「自分たちの長老を尊重すべきであると認めない者や、仲間内の子供や若者を大事にしようとしない者、仲間内の博識な者の意見を正しいと認めようとしない者、そうした者は、我々のウンマの仲間とは言えない。」

預言者ムハムマド、教友とその一家に祝福と平安がありますように。そして、正当なカリフ、アブーバクル師、ウマール師、ウスマーン師、アリー師と、正しい道に従う者たちに、祝福と平安がありますように。

アッラーよ、人との付き合いに際して、礼儀正しく振る舞うことが出来るように御導き下さい。
アッラーよ、何時でもあなたさまを顧みて感謝し、満足を知る者であるように御導き下さい。
アッラーよ、クルアーンと預言者さまSAWのスンナに従う者であるように御導き下さい。
アッラーよ、正しい道を歩む忍耐強い者であるように御加護下さい。
アッラーよ、私たちの信仰心を強くして下さい。私たちの過ちを御赦し下さい。
アッラーよ、日本中に、世界中にイスラームを広められるように御力添え下さい。
アッラーよ、イスラームとムスリムたちの為に奉仕出来るように力と御加護を御与え下さい。
アッラーよ。日々の生活に活力と喜びを、そして安心と安全を御与え下さい。 アーミィーン

ホトバ要約.

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